1)多摩永山病院における心房細動薬物療法の現状
目的:心房細動症例における洞調律の維持, 心拍数コントロール, 血栓塞栓症の予防に際しての薬物療法の状況につき調査検討した. 対象方法:対象は日本医科大学付属多摩永山病院内科を受診した心房細動患者197例(慢性心房細動129例, 発作性心房細動68例. 男性133例, 女性67例. 平均年齢70±12歳). これらの症例におけるwarfarin, 抗血小板薬および併用薬の使用頻度, またwarfarin服用患者においては血液凝固能についても調査した. 結果:発作性心房細動例で洞調律維持のため抗不整脈薬が使用されていたのは29例(42.6%). 慢性心房細動例で心拍数コントロール目的に使用されて...
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Published in | Journal of Nippon Medical School Vol. 69; no. 3; p. 303 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本医科大学医学会
2002
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ISSN | 1345-4676 |
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Summary: | 目的:心房細動症例における洞調律の維持, 心拍数コントロール, 血栓塞栓症の予防に際しての薬物療法の状況につき調査検討した. 対象方法:対象は日本医科大学付属多摩永山病院内科を受診した心房細動患者197例(慢性心房細動129例, 発作性心房細動68例. 男性133例, 女性67例. 平均年齢70±12歳). これらの症例におけるwarfarin, 抗血小板薬および併用薬の使用頻度, またwarfarin服用患者においては血液凝固能についても調査した. 結果:発作性心房細動例で洞調律維持のため抗不整脈薬が使用されていたのは29例(42.6%). 慢性心房細動例で心拍数コントロール目的に使用されていたβ遮断薬, Ca拮抗薬, digitalis製剤はそれぞれ26例(20.2%), 17例(13.2%), 78例(60.5%). 血栓塞栓症予防のためwarfarin36例(10.3%), asphn103例(53.4%), dclopidine31例(15.7%)が使用されていた. Warfarinの用量は2.5±1.5mg, PT(INR)は1.9±0.6(1.19~3.16)であった. 考察:当院での抗凝固療法実施率は未だ低率であり, 今後検討および改善すべき問題と考えられた. |
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ISSN: | 1345-4676 |