印象記

日本医科大学第105回例会は, 平成13年11月10日(土)第二病院講堂で行われました. 今回の例会は, 1つの特別講演と11の一般講演で構成されました. 特別講演は第二病院放射線科の佐藤部長に依頼しまして, 「胸部X線写真の読み方」という講演をお願いしました. 胸部X線写真読影は, 内科や放射線科のみならず, 臨床に携わる医師にとっては, 診療科を問わず, 各科に共通する医学常識と思われます. 講演の中で特に印象に残っているポイントは, 「左右を比較する」と「隠れん坊が好き」という点でした. 一見簡単なポイントであるような気がしますが, その意味するものは含蓄に富んでおり, ポイント1の左右...

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Published inJournal of Nippon Medical School Vol. 69; no. 2; p. 209
Main Authors 宗像一雄, 富田勝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 2002
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ISSN1345-4676

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Summary:日本医科大学第105回例会は, 平成13年11月10日(土)第二病院講堂で行われました. 今回の例会は, 1つの特別講演と11の一般講演で構成されました. 特別講演は第二病院放射線科の佐藤部長に依頼しまして, 「胸部X線写真の読み方」という講演をお願いしました. 胸部X線写真読影は, 内科や放射線科のみならず, 臨床に携わる医師にとっては, 診療科を問わず, 各科に共通する医学常識と思われます. 講演の中で特に印象に残っているポイントは, 「左右を比較する」と「隠れん坊が好き」という点でした. 一見簡単なポイントであるような気がしますが, その意味するものは含蓄に富んでおり, ポイント1の左右を比較するということは, 右および左葉のみを見ると見逃してしまうような淡い陰影や透過性の変化を左右を比較することにより発見することが可能になるということでした. ポイント2の隠れん坊が好きというポイントもまた含蓄に富んでおり, 中央の縦隔陰影中に異常所見が混在し見逃されやすいということで, 胸部X線写真を読影する際に大変参考になる講演でした. 一般演題は, 「各科における興味ある症例」という主題で, 演題を募集いたしましたが, 付属病院, 千葉北総病院をはじめ多く病院診療科より応募いただき, '各診療科での最新の治療や非常に稀な症例のご報告をいただきました. 共通した手技にて各診療科の疾患を治療していることが報告され, 他の診療科の先生方に大変参考になったことと思いますし, 活発に質疑応答やコメントをいただき盛り上がった医学会になりました. 出席いただき活発に御発言頂きました先生方に厚く御礼申し上げます.
ISSN:1345-4676