P-102)付属病院皮膚科におけるベーチェット病の統計

1997年1月から2000年7月まで当科で加療したベーチェット病12例について検討した. 診断は厚生省の診断基準(1987年)に基づいた. 12例は全例, 不全型であった. 男性6例, 女性6例であり男女比は差はなかった. 平均年齢は40歳(22~67歳)で20歳台と50歳台に多かった. 口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍は全例に認め, 12例のうち11例が初発症状であった. 外陰部潰瘍は9例にみられた. 結節性紅斑8例, 毛炎様皮疹8例, 血栓性静脈炎1例であった. 2例に眼症状を認めた. この2例は, いずれも男性であり外陰部潰瘍は認められなかった. 副症状では関節炎症状6例, 副睾丸炎は認めら...

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Published inJournal of Nippon Medical School Vol. 68; no. 6; pp. 600 - 601
Main Authors 吉野公二, 鈴木かやの, 青木見佳子, 川名誠司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 2001
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Summary:1997年1月から2000年7月まで当科で加療したベーチェット病12例について検討した. 診断は厚生省の診断基準(1987年)に基づいた. 12例は全例, 不全型であった. 男性6例, 女性6例であり男女比は差はなかった. 平均年齢は40歳(22~67歳)で20歳台と50歳台に多かった. 口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍は全例に認め, 12例のうち11例が初発症状であった. 外陰部潰瘍は9例にみられた. 結節性紅斑8例, 毛炎様皮疹8例, 血栓性静脈炎1例であった. 2例に眼症状を認めた. この2例は, いずれも男性であり外陰部潰瘍は認められなかった. 副症状では関節炎症状6例, 副睾丸炎は認められなかった. 消化器症状を3例にあった. 全例とも男性で, このうち2例は回盲部に全周性の潰瘍を伴っていた. 血管系および中枢神経症状は全例, 認めなかった. 針反応は全例で陰性であった.
ISSN:1345-4676