P-145)注射薬調剤におけるリスクマネージメントへの取り組み

近年, 薬剤に関連した多くの医療事故が報道され, その中で薬剤師の責任が問われるようになってきた. 我々は以前より薬剤による医療事故を未然に防ぐため, 様々な取り組みを行ってきた. そこで今回は, 注射薬調剤において実施しているリスクマネージメントについて検討を行ったので報告する. 方法:調査項目;1)処方せん具備事項, 2)処方内容基本確認項目, 3)特定薬剤の薬歴作成{血液製剤, 向精神薬(第2種以上), 抗悪性腫瘍剤の大量投与, 毒薬分類の抗悪性腫瘍剤, 高カルシウム血症治療剤}, 4)警告文などの添付(高カロリー輸液施行時のビタミンB1抜け, カリウムの投与速度, 濃度). 上記に関す...

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Published inJournal of Nippon Medical School Vol. 67; no. 6; pp. 553 - 554
Main Authors 高田未来, 伊勢雄也, 宋静香, 岸大輔, 本城和義, 宮田広樹, 古宮理絵, 岩上正明, 片山志郎, 平野公晟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 2000
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ISSN1345-4676

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Summary:近年, 薬剤に関連した多くの医療事故が報道され, その中で薬剤師の責任が問われるようになってきた. 我々は以前より薬剤による医療事故を未然に防ぐため, 様々な取り組みを行ってきた. そこで今回は, 注射薬調剤において実施しているリスクマネージメントについて検討を行ったので報告する. 方法:調査項目;1)処方せん具備事項, 2)処方内容基本確認項目, 3)特定薬剤の薬歴作成{血液製剤, 向精神薬(第2種以上), 抗悪性腫瘍剤の大量投与, 毒薬分類の抗悪性腫瘍剤, 高カルシウム血症治療剤}, 4)警告文などの添付(高カロリー輸液施行時のビタミンB1抜け, カリウムの投与速度, 濃度). 上記に関する問い合わせ数, および処方変更率などについて調査した. 考察:今回の調査結果から, 注射調剤において実施しているリスクマネージメントの意義(医療事故の防止, 薬剤の適正使用)が確認された. 今後も患者の安全確保のため, 積極的にリスクマネージメントへ取り組んでいきたいと考える.
ISSN:1345-4676