P-108)従来の加温加湿器と各種人工鼻との比較に関して
今回我々は, 材質の違う人工鼻と, 従来より使用している2種類の加温加湿器(以下従来型)の吸入気温度, 相対, 絶対湿度を測定し臨床における加湿能力を比較検討した. 方法:人工鼻は, Gibeck Humid-Vent, DAR HygrobacS, Datex HMEF1000, PALLBB100AFの4種を用いた. 従来型はカスケード型(F&P社製MR410), およびパスオーバー型(ドレーゲル社製Aquapoll)を使用した. 測定部位は挿管チューブ入口とし, 吸入気温度, 相対, 絶対湿度をMOISCOPE(S. K. I. Net, Inc社製)を用い測定した. 測定値はセ...
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Published in | Journal of Nippon Medical School Vol. 67; no. 6; p. 543 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本医科大学医学会
2000
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ISSN | 1345-4676 |
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Summary: | 今回我々は, 材質の違う人工鼻と, 従来より使用している2種類の加温加湿器(以下従来型)の吸入気温度, 相対, 絶対湿度を測定し臨床における加湿能力を比較検討した. 方法:人工鼻は, Gibeck Humid-Vent, DAR HygrobacS, Datex HMEF1000, PALLBB100AFの4種を用いた. 従来型はカスケード型(F&P社製MR410), およびパスオーバー型(ドレーゲル社製Aquapoll)を使用した. 測定部位は挿管チューブ入口とし, 吸入気温度, 相対, 絶対湿度をMOISCOPE(S. K. I. Net, Inc社製)を用い測定した. 測定値はセンサ取り付け後約5分での吸気時表示値とした. なお, 人工鼻は無作為に各5例ずつ使用した. 人工呼吸器の設定条件は, 1回換気量492.9ml±813, 吸気流速36.7ml±11.0, 呼吸回数15.3回±58, 換気モードはVCV, PCV, PSVなど混在していた. 測定時の室温は23.5℃±15であった. 結果:人工鼻での吸入気温度32.2℃±1.1, 絶対湿度34.1mg/L±2.0, 相対湿度99.8%±0.7で, 4種での差は認められなかった. 同様の絶対湿度を従来型で得るためには, ダイアル6以上の設定が必要であった. また, 人工鼻使用中に呼吸器の気道内圧の変化は認められなかった. まとめ:人工鼻の材質の違いによる性能の差は認められなかった. 人工鼻では呼気回路内に結露が生じないため管理上安全といえる. 従って人工鼻の使用は有用であると思われる. |
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ISSN: | 1345-4676 |