3)運動トレーニング時におけるビタミンE摂取の必要性の検討
目的:運動により活性酸素が増加するというのは多く報告されているが, 継続的な運動トレーニング時の組織の過酸化脂質に対する抗酸化物の摂取の影響を見た報告は少ない. そこで, ビタミンE欠乏食, 通常食, ビタミンE添加食でマウスを飼育しながら, 2週間の運動トレーニングを行わせ, 運動トレーニング終了時点で組織を採取し, 臓中の過酸化脂質量, 抗酸化能, ビタミンEの量と骨格筋の過酸化脂質量を測定した. この結果より, 運動トレーニング時におけるビタミンE摂取の必要性を検討した. 方法:8週齢のICR雄マウスを用い, 運動トレーニング群と安静群にそれぞれビタミンE欠乏食, 通常食(欠乏食に0.1...
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Published in | Journal of Nippon Medical School Vol. 67; no. 6; pp. 505 - 506 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本医科大学医学会
2000
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Summary: | 目的:運動により活性酸素が増加するというのは多く報告されているが, 継続的な運動トレーニング時の組織の過酸化脂質に対する抗酸化物の摂取の影響を見た報告は少ない. そこで, ビタミンE欠乏食, 通常食, ビタミンE添加食でマウスを飼育しながら, 2週間の運動トレーニングを行わせ, 運動トレーニング終了時点で組織を採取し, 臓中の過酸化脂質量, 抗酸化能, ビタミンEの量と骨格筋の過酸化脂質量を測定した. この結果より, 運動トレーニング時におけるビタミンE摂取の必要性を検討した. 方法:8週齢のICR雄マウスを用い, 運動トレーニング群と安静群にそれぞれビタミンE欠乏食, 通常食(欠乏食に0.15g/kgビタミンE添加), ビタミンE添加食(欠乏食に30g/kgビタミンE添加)を与えた. 運動トレーニング方法はトレッドミル走を1日1回60分間行った. 結果:1)安静状態での短期間のビタミンE欠乏は組織の過酸化脂質量に影響を及ぼさなかった. 2)運動トレーニング時では短期間のビタミンE欠乏でも組織の過酸化脂質の増加が引き起こされた. 3)安静時および運動トレーニング時のビタミンEの積極的摂取は肝臓の抗酸化能を高めた. 4)運動トレーニング時のビタミンE欠乏は持久的運動能力の低下をもたらした. 考察:運動時にはビタミンEを多く摂取する必要性が示唆され, フリーラジカルの有害な作用を防ぐ抗酸化剤の積極的な摂取により, 運動能力の低下を抑制する可能性がある. |
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ISSN: | 1345-4676 1347-3409 |