9)有愁訴外来受診者に対する免疫学的便潜血反応検査実施の意義(第2報

最近2年間に当消化器外来を受診した患者のうち, 737名に対して免疫学的便潜血反応検査(免便潜)を行った. 陽性率は46名, 6. 24%の結果を得た. この46名の陽性者に対して精密検査を実施した結果, 免便潜受診者737名中癌5名, 0. 68%, ポリープ6名, 0. 81%であった. また, 免便潜陰性者691名のうち255名に行った精密検査の結果は, 同じく737名中癌4名, 0. 54%, ポリープ28名, 3. 80%であった. 癌発見率は陽性者群に高く, ポリープ発見率は陰性者群に高かった. 免便潜陰性群における癌4名中3名は, Ca. in adenomaであった. 今回発見...

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Published inJournal of Nippon Medical School Vol. 64; no. 1; p. 76
Main Authors 小山雅章, 伊藤正秀, 角田誠之, 田中賢助, 馬越正通
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 1997
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Summary:最近2年間に当消化器外来を受診した患者のうち, 737名に対して免疫学的便潜血反応検査(免便潜)を行った. 陽性率は46名, 6. 24%の結果を得た. この46名の陽性者に対して精密検査を実施した結果, 免便潜受診者737名中癌5名, 0. 68%, ポリープ6名, 0. 81%であった. また, 免便潜陰性者691名のうち255名に行った精密検査の結果は, 同じく737名中癌4名, 0. 54%, ポリープ28名, 3. 80%であった. 癌発見率は陽性者群に高く, ポリープ発見率は陰性者群に高かった. 免便潜陰性群における癌4名中3名は, Ca. in adenomaであった. 今回発見された癌, ポリープ症例に対して1年以内に施行した追跡調査の結果は, 免便潜陽性群では, 癌1例, ポリープ2例に対して精密検査を行い, 新たに3症例にポリープを認めた.
ISSN:1345-4676
1347-3409