P-51)Helicobacter・pylori感染胃粘膜における微量元素量と好中球浸潤および慢性胃炎について
H・P陽性と背景胃粘膜における好中球浸潤と微量元素(銅Cu亜鉛Zn)との関連を検討し, さらに背景胃粘膜の慢性胃炎の状態を観察した. 対象は, H・P陽性10例と陰性4例である. 胃生検切片粘膜固有層の単位面積当りの好中球数を算定した. 同粘膜中の銅量, 亜鉛量をPIXE法により測定した. 慢性胃炎については粘膜萎縮と炎症性細胞浸潤をみた. 結果:H・P陽性群では陰性群に比し, 好中球浸潤が多く(p<0.05), 一方, 銅量, 亜鉛量は少なかった(p<0.05). 好中球数の多少に反比例して, 銅量, 亜鉛量は増減した(Rcu=0.67195 Rzn=0.65133). さらに,...
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Published in | Journal of Nippon Medical School Vol. 63; no. 6; p. 551 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本医科大学医学会
1996
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Summary: | H・P陽性と背景胃粘膜における好中球浸潤と微量元素(銅Cu亜鉛Zn)との関連を検討し, さらに背景胃粘膜の慢性胃炎の状態を観察した. 対象は, H・P陽性10例と陰性4例である. 胃生検切片粘膜固有層の単位面積当りの好中球数を算定した. 同粘膜中の銅量, 亜鉛量をPIXE法により測定した. 慢性胃炎については粘膜萎縮と炎症性細胞浸潤をみた. 結果:H・P陽性群では陰性群に比し, 好中球浸潤が多く(p<0.05), 一方, 銅量, 亜鉛量は少なかった(p<0.05). 好中球数の多少に反比例して, 銅量, 亜鉛量は増減した(Rcu=0.67195 Rzn=0.65133). さらに, H・P陽性胃粘膜において萎縮の程度が強く, 炎症性細胞浸潤も著しかった. まとめ:胃粘膜内H.P感染と好中球浸潤および銅量, 亜鉛量との間に相関が確認された. また, H・P陽性胃粘膜において, 萎縮の程度, 炎症性細胞浸潤が強かった. |
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ISSN: | 1345-4676 1347-3409 |