14)散発性乳癌における第11染色体短腕部でのヘテロ接合性の消失の検討

目的:乳癌の発症には様々な遺伝子が関与すると考えられているが, 散発性乳癌の発症に関わる癌抑制遺伝子の存在はほとんど解明されていない. いくつかの染色体では高頻度にヘテロ接合性の消失(LOH)が報告されている. 第11染色体では高頻度に短腕部の欠失が報告され, この領域に癌抑制遺伝子の存在が示唆されている-本研究では, 癌抑制遺伝子の単離, 同定を目的として, 第11染色体短腕部の詳細なLOHの解析を行ったので報告する. 対象:200例の乳癌手術例の組織の癌部, 非癌部より抽出したDNAを用いた. 方法:第11染色体短腕部のすべてを含む約20個のマイクロサテライトマーカーを用いて, RI-PC...

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Published inJournal of Nippon Medical School Vol. 63; no. 3; p. 242
Main Authors 中田朋子, 関谷政雄, 江見充
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 1996
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ISSN1345-4676

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Summary:目的:乳癌の発症には様々な遺伝子が関与すると考えられているが, 散発性乳癌の発症に関わる癌抑制遺伝子の存在はほとんど解明されていない. いくつかの染色体では高頻度にヘテロ接合性の消失(LOH)が報告されている. 第11染色体では高頻度に短腕部の欠失が報告され, この領域に癌抑制遺伝子の存在が示唆されている-本研究では, 癌抑制遺伝子の単離, 同定を目的として, 第11染色体短腕部の詳細なLOHの解析を行ったので報告する. 対象:200例の乳癌手術例の組織の癌部, 非癌部より抽出したDNAを用いた. 方法:第11染色体短腕部のすべてを含む約20個のマイクロサテライトマーカーを用いて, RI-PCR法によりLOHを検索した.
ISSN:1345-4676