41. 脳血管障害片麻痺者のトイレ動作における介助者の注意点―より安全で安心できる介助を目指して

脳血管障害患者の院内トイレ動作介助をより安全に行なうため, 介助者が注意すべき点・期待できる効果について考察した. 文献では, 座位・立位姿勢の安定性確保, 物的支持物の活用, 簡潔な指示, 個別的アプローチ等が報告されている. 筆者は, 基本動作バランス確認, 空間・距離の把握, 心理・情緒面への配慮, トイレ排泄の習慣化といった注意点を挙げ, それによって期待出来る効果としては, 転倒予防, 介助の迅速化, 自尊心の尊重, 活動性向上等が考えられる. トイレ動作介助は介助側・受ける側双方のニードが高く, 介護負担も大きいため, これらの注意点に配慮し, 安全で迅速な介助ができることが重要で...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 60; no. 5; p. 646
Main Authors 高屋洋子, 橋本貴幸, 齋藤みどり
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農村医学会 2012
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Summary:脳血管障害患者の院内トイレ動作介助をより安全に行なうため, 介助者が注意すべき点・期待できる効果について考察した. 文献では, 座位・立位姿勢の安定性確保, 物的支持物の活用, 簡潔な指示, 個別的アプローチ等が報告されている. 筆者は, 基本動作バランス確認, 空間・距離の把握, 心理・情緒面への配慮, トイレ排泄の習慣化といった注意点を挙げ, それによって期待出来る効果としては, 転倒予防, 介助の迅速化, 自尊心の尊重, 活動性向上等が考えられる. トイレ動作介助は介助側・受ける側双方のニードが高く, 介護負担も大きいため, これらの注意点に配慮し, 安全で迅速な介助ができることが重要である. また, リハビリの訓練とADL(トイレ動作)がリンクするといった効果も期待出来ると考える.
ISSN:0468-2513