t-PA・SCU (Stroke Care Unit) 時代の脳卒中の治療と今後の課題 1. 求められる脳卒中の病院前体制 2. 脳梗塞急性期t-PA静注療法のリスクマネジメント 3. SCU開設を通した脳卒中治療の当院における取り組み 4. 脳卒中診療ネットワークにおけるstroke unit

「はじめに」日本の脳卒中治療は, アルテプラーゼ(t-PA)の脳梗塞への適応拡大(2005年), 脳卒中ケアユニット入院管理料(SCU加算 : 2006年), 超急性期脳卒中加算(t-PA加算 : 2008年), 地域連携診療計画管理料・地域連携診療計画退院時指導料(地域連携パス加算 : 2008年)などが診療報酬に収載され, 新たな時代を迎えています. また, 新医療計画として4疾病(脳卒中対策, 急性心筋梗塞対策, がん対策, 糖尿病対策)及び5事業(救急医療, 災害時医療, 僻地医療, 周産期医療, 小児救急医療)の各項目が2007年より順次実施されはじめ, 「地域完結型医療時代」が幕を...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 57; no. 6; pp. 844 - 850
Main Author 日本農村医学会
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農村医学会 2009
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Summary:「はじめに」日本の脳卒中治療は, アルテプラーゼ(t-PA)の脳梗塞への適応拡大(2005年), 脳卒中ケアユニット入院管理料(SCU加算 : 2006年), 超急性期脳卒中加算(t-PA加算 : 2008年), 地域連携診療計画管理料・地域連携診療計画退院時指導料(地域連携パス加算 : 2008年)などが診療報酬に収載され, 新たな時代を迎えています. また, 新医療計画として4疾病(脳卒中対策, 急性心筋梗塞対策, がん対策, 糖尿病対策)及び5事業(救急医療, 災害時医療, 僻地医療, 周産期医療, 小児救急医療)の各項目が2007年より順次実施されはじめ, 「地域完結型医療時代」が幕を開けました. 脳卒中診療では図1に示す7つのDがよく知られています. 日本では脳卒中病院前救護(1から4までのD)のコースとしてPSLS(Prehospital Stroke Life Support)が, 脳卒中初期診療(4から7までのD)のためのコースとしてISLS(Immediate Stroke Life Support)が開発され, 脳卒中診療の標準化のモデルの1つとして全国展開されています.
ISSN:0468-2513