7.高齢者排泄援助に関する調査研究-看護師が排泄援助方法を選択する情報について

〔はじめに〕看護師が高齢者排泄援助を行なう際, どのような情報を日常的に取り, 大切だと思っているのかを明らかにすることを目的に研究し, 今後の課題を抽出することができたので報告する. 〔研究方法〕平成17年7月28日~8月3日, 当院看護師(病棟勤務)173名に, 排泄援助に関する22項目の情報について質問紙調査を行なった. 対象者へは倫理的配慮を行なった. 〔結果及び考察〕回収率は, 90%であった. 項目差はみられたが, 上位で約8~9割, 下位で4~5割の看護師が22項目について日常的に情報を取り, 大切だと思っていることが分かった. 結果より, 個別性が十分考慮されかず, 看護師の業...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 55; no. 4; p. 414
Main Authors 中嶋利枝, 亀山清美, 太田くる美, 松井智子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農村医学会 2006
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Summary:〔はじめに〕看護師が高齢者排泄援助を行なう際, どのような情報を日常的に取り, 大切だと思っているのかを明らかにすることを目的に研究し, 今後の課題を抽出することができたので報告する. 〔研究方法〕平成17年7月28日~8月3日, 当院看護師(病棟勤務)173名に, 排泄援助に関する22項目の情報について質問紙調査を行なった. 対象者へは倫理的配慮を行なった. 〔結果及び考察〕回収率は, 90%であった. 項目差はみられたが, 上位で約8~9割, 下位で4~5割の看護師が22項目について日常的に情報を取り, 大切だと思っていることが分かった. 結果より, 個別性が十分考慮されかず, 看護師の業務中心の排泄援助方法が選択されていることが多いと推察され, 患者家族の意思や希望を尊重して援助したいという思いは強いが, 十分考慮した援助の提供ができていない現状が明らかになった. 今後は, 患者, 家族の意志や希望を尊重した個別性ある排泄援助の定着を課題として取り組んでいきたい.
ISSN:0468-2513