34. 外来における包括的呼吸リハビリテーションの長期継続効果

〔目的〕2年間以上継続した外来における包括的呼吸リハビリテーションの長期効果を運動耐容能, QOLおよび入院回数, 日数から検討した. 〔対象〕2年間以上外来で包括的呼吸リハビリを実施した慢性呼吸不全患者8例を対象とした. リハビリ導入時は12例であったが, 4例が中途で脱落した. その要因は死亡, 遠距離通院, 肺結核併発による入院および膿胸手術であった. 〔方法〕A 課程(2か月間)(1)学習(2)運動療法(3)呼吸体操を実施し, その後はB 課程として, (2)(3)を週2回(2年間以上)継続して実施した. 〔結果および総括〕(1)外来における包括的な呼吸リハビリは, 入院回数および入院...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 52; no. 5; pp. 865 - 866
Main Authors 小林俊夫, 矢満田恵子, 森宮聡子, 広瀬洋子, 武市春奈, 山田雪雄, 小林茂樹, 山崎忍, 宮澤正樹, 塩川清信, 山田友春, 深町秀彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農村医学会 2004
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:〔目的〕2年間以上継続した外来における包括的呼吸リハビリテーションの長期効果を運動耐容能, QOLおよび入院回数, 日数から検討した. 〔対象〕2年間以上外来で包括的呼吸リハビリを実施した慢性呼吸不全患者8例を対象とした. リハビリ導入時は12例であったが, 4例が中途で脱落した. その要因は死亡, 遠距離通院, 肺結核併発による入院および膿胸手術であった. 〔方法〕A 課程(2か月間)(1)学習(2)運動療法(3)呼吸体操を実施し, その後はB 課程として, (2)(3)を週2回(2年間以上)継続して実施した. 〔結果および総括〕(1)外来における包括的な呼吸リハビリは, 入院回数および入院日数の減少に寄与した. (2)導入1年目では, 運動耐容能および社会心理面(QOL)の改善に効果があった. (3)導入2年目以上ては, 他疾患の合併による脱落, または加齢原疾患の増悪による運動耐容能の低下がみられた. (4)肺機能の改善は認められなかった.
ISSN:0468-2513