D-1.Mesh-plug 法による成人鼠径ヘルニアおよび大腿ヘルニア根治術の検討

［目的］近年, ヘルニア修復術に対して補強に伴う組織の緊張を伴わないtension-free repairが広く行われるようになった. 当センターでは, mesh-plug 法による成人鼠径ヘルニア修復術を1998年3月より導入し, 良好な成績を得ている. 今回, 手術手技および成績について若干の文献的考察を加え報告する. ［対象］1998年3月より1999年9月までの19か月間に, mesh-plug 法を施行した成人鼠径ヘルニアおよび大腿ヘルニア42症例を対象とした. 性別は, 男性35例, 女性7例, 年齢は43～85歳（平均65.3歳）であった. 内訳は, いずれも初発例であり, 外鼠...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 49; no. 5; p. 766
Main Authors 砂長博明, 金子哲也, 金古康, 安藤秀彦, 小澤邦壽, 谷口興一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農村医学会 2001
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Summary:［目的］近年, ヘルニア修復術に対して補強に伴う組織の緊張を伴わないtension-free repairが広く行われるようになった. 当センターでは, mesh-plug 法による成人鼠径ヘルニア修復術を1998年3月より導入し, 良好な成績を得ている. 今回, 手術手技および成績について若干の文献的考察を加え報告する. ［対象］1998年3月より1999年9月までの19か月間に, mesh-plug 法を施行した成人鼠径ヘルニアおよび大腿ヘルニア42症例を対象とした. 性別は, 男性35例, 女性7例, 年齢は43～85歳（平均65.3歳）であった. 内訳は, いずれも初発例であり, 外鼠径ヘルニア29例, 内鼠径ヘルニア8例, 内外鼠径ヘルニア2例, 大腿ヘルニア3例であった. ［結果］1. 本法は従来法と比較して手術手技が簡便であった. 2. 術後疼痛が少なく, 早期社会復帰が可能であった. 3. 術後再発は認められなかった. 4. 術後感染症は認めなかった. ［考察］mesh-plug 法を用いたヘルニア修復術は, 従来の方法に十分代わりうる術式であると考えられた.
ISSN:0468-2513