10. 人間ドックの胸部CT 検査によって発見された肺疾患

人間ドックの任意検査項目として胸部CT 検査を実施した. 受診者は403名(男性336名, 女性67例), 年齢は58. 88±10. 88歳, 23歳から77歳, 職業は団体職員, 事務職員, 農業従事者など多職種であり, 全例が初回受診者であった. CT 写真の読影は1人の内科医が行い, 読影困難例は信大放射線科外来を受診させ画像診断を得た. [結果](1)画像診断:肺癌3例(0. 74%), 肺過誤腫1例(0. 25%), 肺線維症7例(1. 74%), 慢性肺気腫23例(5. 70%), 肺炎2例(0. 50%), 陳旧性胸膜炎4例(1. 00%), 陳旧性肺結核2例(0. 50%),...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 49; no. 4; pp. 652 - 653
Main Authors 小林俊夫, 滝沢宏, 永井統二, 栗林紀美子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農村医学会 2000
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Summary:人間ドックの任意検査項目として胸部CT 検査を実施した. 受診者は403名(男性336名, 女性67例), 年齢は58. 88±10. 88歳, 23歳から77歳, 職業は団体職員, 事務職員, 農業従事者など多職種であり, 全例が初回受診者であった. CT 写真の読影は1人の内科医が行い, 読影困難例は信大放射線科外来を受診させ画像診断を得た. [結果](1)画像診断:肺癌3例(0. 74%), 肺過誤腫1例(0. 25%), 肺線維症7例(1. 74%), 慢性肺気腫23例(5. 70%), 肺炎2例(0. 50%), 陳旧性胸膜炎4例(1. 00%), 陳旧性肺結核2例(0. 50%), アスベスト肺1例(0. 25%)であった. (2)肺腫瘍の確定診断:肺癌2例は手術を行い, 1例目は最大径14mm の高分化型腺癌, 2例目は慢性肺炎であった. 3例目は気管支鏡検査でclassV小細胞癌と診断され, 化学療法を行った. 肺過誤腫は手術にて確認した. (3)慢性肺気腫などその他の疾患は内科的診療を行った. 人間ドックにおける肺CT 検査は呼吸器, 特に肺癌検診に有用である.
ISSN:0468-2513