20. 鶴見病院における早期大腸癌の内視鏡的治療-3年間6, 000例の全大腸内視鏡検査の検討から

当院での6, 022例の全大腸内視鏡検査で発見された大腸癌について検討し, 内視鏡的治療(EMR)の適応や方針について考察を加えた. 大腸癌の発見率は2. 1%で, 直腸とS状結腸で全体の約7割を占めていた. 早期癌はm癌57例, sm 癌15例で, 65例が内視鏡的に切除された. 早期癌の形態は隆起型46例, 表面型24例, LST が2例であった. Sm 癌は腫瘍径1. 5cm 以上のIIa+IIc 型に多く認められた. 便潜血陽性者の早期癌発見率は2. 4%であった. 便潜血反応は1. 5cm 未満の表面型病変の陽性率が低い傾向にあった. EMR の合併症としては72例中4例に出血が見ら...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 49; no. 4; p. 644
Main Authors 鳥島竜太郎, 永井敬之, 中嶋宏, 高橋研二, 大河原均, 明石光伸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農村医学会 2000
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Summary:当院での6, 022例の全大腸内視鏡検査で発見された大腸癌について検討し, 内視鏡的治療(EMR)の適応や方針について考察を加えた. 大腸癌の発見率は2. 1%で, 直腸とS状結腸で全体の約7割を占めていた. 早期癌はm癌57例, sm 癌15例で, 65例が内視鏡的に切除された. 早期癌の形態は隆起型46例, 表面型24例, LST が2例であった. Sm 癌は腫瘍径1. 5cm 以上のIIa+IIc 型に多く認められた. 便潜血陽性者の早期癌発見率は2. 4%であった. 便潜血反応は1. 5cm 未満の表面型病変の陽性率が低い傾向にあった. EMR の合併症としては72例中4例に出血が見られたが, 穿孔は1例もなかった.
ISSN:0468-2513