A-3. 一般病院におけるアルコール飲酒者への関わり

当院に外来受診や入院治療する患者の中に, アルコール問題が潜んでいる場合は少なくない. 日頃のソーシャルワーク業務から早期にアルコール問題に関わる必要性を感じ平成6年からアルコール飲酒者への関わりを試みている. 今回は, 過去4年間の軌跡を追いながら, この取り組みの意義について報告した. 病院がイネイブラー(飲み続けることを可能にしてしまう人)な役割にならないためにも, (1)ほかの疾患と同じように医療スタッフが同じ認識で患者・家族に関わること. (2)早期に患者・家族の問題発見に努め, 早い時期に断酒への動機つけをさせる機会を与えること. (3)今後の断酒生活を患者・家族と共に考えていく場...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 47; no. 5; pp. 751 - 752
Main Authors 田村むつみ, 田野倉正臣, 草野佐, 飯田龍一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農村医学会 1999
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Summary:当院に外来受診や入院治療する患者の中に, アルコール問題が潜んでいる場合は少なくない. 日頃のソーシャルワーク業務から早期にアルコール問題に関わる必要性を感じ平成6年からアルコール飲酒者への関わりを試みている. 今回は, 過去4年間の軌跡を追いながら, この取り組みの意義について報告した. 病院がイネイブラー(飲み続けることを可能にしてしまう人)な役割にならないためにも, (1)ほかの疾患と同じように医療スタッフが同じ認識で患者・家族に関わること. (2)早期に患者・家族の問題発見に努め, 早い時期に断酒への動機つけをさせる機会を与えること. (3)今後の断酒生活を患者・家族と共に考えていく場を提供すること. 以上3点が一般病院での役割であると同時に, この取り組みの意義でもあると考える.
ISSN:0468-2513