22. 沖縄県一離島農村における脳血管疾患死亡に関する縦断的研究
対象は1983~84年に沖縄県久米島(人口1万人)にて検診を受けた40歳以上の男女1964人のうち, 1997年の調査で生死が確認された1312人, 男性492人(年齢61.4±11.0歳), 女性820人(年齢58.2±10.7歳)である. 追跡調査中の全死亡は289人で, 脳血管疾患(CVD)による死亡は44人, CVD死亡までの平均期間は7.8±3.3年であった. 内訳は脳出血7, 脳梗塞17, 分類不能の脳卒中20であった. CVD累積死亡率は男3.54%, 女3.05%で, 年齢別では検診時年齢40~54歳0%, 55~64歳1.1%, 65~74歳5.7%, 75歳以上15.5%で...
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Published in | 日本農村医学会雑誌 Vol. 47; no. 4; p. 672 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本農村医学会
1998
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Summary: | 対象は1983~84年に沖縄県久米島(人口1万人)にて検診を受けた40歳以上の男女1964人のうち, 1997年の調査で生死が確認された1312人, 男性492人(年齢61.4±11.0歳), 女性820人(年齢58.2±10.7歳)である. 追跡調査中の全死亡は289人で, 脳血管疾患(CVD)による死亡は44人, CVD死亡までの平均期間は7.8±3.3年であった. 内訳は脳出血7, 脳梗塞17, 分類不能の脳卒中20であった. CVD累積死亡率は男3.54%, 女3.05%で, 年齢別では検診時年齢40~54歳0%, 55~64歳1.1%, 65~74歳5.7%, 75歳以上15.5%であり加齢とともに増加した. 検診時年齢75歳以上では拡張期血圧が高い者ほどCVD死亡率は増加(P<0.05)したが, 40~75歳では関連なかった. 収縮期血圧, BMI, 総コレステロール, 中性脂肪, 尿糖, 尿蛋白とCVD死亡との関連はなかった. CVD死亡の予測因子として加齢の影響が強いが, 75歳以上の高齢者では拡張期血圧の上昇が予測因子となりうる. |
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ISSN: | 0468-2513 |