C05 ふれあい活動を通して入所者のQOLの向上を図る

これまで一般舎の保健活動は居室の清掃業務と, 車椅子の誘導, 買い物, 委託診療の付き添いが主であった. 入所者の高齢化が進み, 介護度, 不自由度が上がるにつれて, 居室から出ない等孤独な引きこもりの入所者も増えてきた. また, これ迄よりは看護, 介護の必要性が高くなり, 家族に代わって精神的な支えも必要になってきた. そこで, 保健科の一般舎への移転により入所者とのコミュニケーションが図りやすくなり, ふれあい活動を実施した結果, 保健科が入所者の身近なものとなった. [目的]+保健科の物理的環境の変化と, ふれあい活動が入所者に及ぼす影響 [研究方法]+看護, 介護記録のからの実態調査...

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Published in日本ハンセン病学会雑誌 Vol. 73; no. 2; p. 165
Main Authors 平良壽美子, 高橋節子, 宮城節美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ハンセン病学会 2004
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ISSN1342-3681

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Summary:これまで一般舎の保健活動は居室の清掃業務と, 車椅子の誘導, 買い物, 委託診療の付き添いが主であった. 入所者の高齢化が進み, 介護度, 不自由度が上がるにつれて, 居室から出ない等孤独な引きこもりの入所者も増えてきた. また, これ迄よりは看護, 介護の必要性が高くなり, 家族に代わって精神的な支えも必要になってきた. そこで, 保健科の一般舎への移転により入所者とのコミュニケーションが図りやすくなり, ふれあい活動を実施した結果, 保健科が入所者の身近なものとなった. [目的]+保健科の物理的環境の変化と, ふれあい活動が入所者に及ぼす影響 [研究方法]+看護, 介護記録のからの実態調査 [結果及び考察]保健科が一般舎への移転で, 看護者と入所者が同じ目線に立つことにより, 身近な存在となった. これまでの, 保健科の看護, 介護業務の見直しを図って, 今入所者に何が必要か検討を重ね, 先ず簡単に取りかかれる折り紙教室や, 五目並べ, 健康体操, 茶道を取り入れた. 活動を実施していくうちに入所者から創作意欲のある言葉が聞かれたり, これまで誰とも話せなかった入所者が, 関わりを持つことによって看護者とのコミュニケーションを楽しむとができるようになった. 今では保健科ふれあい活動を待つまでになりQOLの向上を図られた. [結論]1. 保健科が一般舎に移転することにより, 入所者のより身近な存在となった. 2. ふれあい活動は入所者の生活にメリハリをつけ生き甲斐に繋がった.
ISSN:1342-3681