9. 生活習慣病の家族歴と罹患集積状況との関連

高血圧, 糖尿病, 高脂血症の家族歴と三疾患罹患集積状況との関連を検討した. 解析対象者は某職域の30代から60代までの男女約5000名である. 高血圧, 糖尿病, 高脂血症の家族歴を持つ者は, 家族歴を持たない者に比べ, 該当疾患を有していた. また, 三疾患中二疾患以上の罹患集積の有病オッズ比は, 家族歴が集積するにしたがって高くなる傾向を示した. さらに, 母の病歴集積は父の病歴集積に比べ, 本人の罹患集積状況とより強い関連を示した. 以上のことから, 生活習慣病の予防対策における家族歴聴取(特に父母別の聴取)の重要性が示唆された....

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Published in日本循環器病予防学会誌 Vol. 40; no. 2; p. 111
Main Authors 和田恵子, 玉腰浩司, 大塚礼, 張惠明, 竹藤聖子, 松下邦洋, 杉浦嘉一郎, 八谷寛, 豊嶋英明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本循環器管理研究協議会 2005
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ISSN1346-6267

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Summary:高血圧, 糖尿病, 高脂血症の家族歴と三疾患罹患集積状況との関連を検討した. 解析対象者は某職域の30代から60代までの男女約5000名である. 高血圧, 糖尿病, 高脂血症の家族歴を持つ者は, 家族歴を持たない者に比べ, 該当疾患を有していた. また, 三疾患中二疾患以上の罹患集積の有病オッズ比は, 家族歴が集積するにしたがって高くなる傾向を示した. さらに, 母の病歴集積は父の病歴集積に比べ, 本人の罹患集積状況とより強い関連を示した. 以上のことから, 生活習慣病の予防対策における家族歴聴取(特に父母別の聴取)の重要性が示唆された.
ISSN:1346-6267