2.職域集団における自己申告の身長, 体重の妥当性

われわれはアンケート調査において自己申告された身長と体重の妥当性について検討した. 身長, 体重ともに申告値と測定値の相関係数は極めて高く, その差は小さかった. 男女ともに身長の申告値は測定値より大きく, 男性においては統計学的に有意な差であった. この傾向は年齢が高くなるにつれて大きかった. また, 男女ともに肥満傾向になるほど身長を過大申告し, 体重を過少申告する傾向があった. 逆に, 痩せ型の人では身長の過少申告と体重の過大申告が見られた. このことから, 肥満型, 痩せ型それぞれが理想の体型(BMI=22.0)に近いように申告する傾向があることが示唆された....

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Published in日本循環器病予防学会誌 Vol. 39; no. 2; p. 104
Main Authors 和田恵子, 玉腰浩司, 間淵智子, 大塚礼, 村田千代栄, 張惠明, 石川美由紀, 八谷寛, 豊嶋英明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本循環器管理研究協議会 2004
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Summary:われわれはアンケート調査において自己申告された身長と体重の妥当性について検討した. 身長, 体重ともに申告値と測定値の相関係数は極めて高く, その差は小さかった. 男女ともに身長の申告値は測定値より大きく, 男性においては統計学的に有意な差であった. この傾向は年齢が高くなるにつれて大きかった. また, 男女ともに肥満傾向になるほど身長を過大申告し, 体重を過少申告する傾向があった. 逆に, 痩せ型の人では身長の過少申告と体重の過大申告が見られた. このことから, 肥満型, 痩せ型それぞれが理想の体型(BMI=22.0)に近いように申告する傾向があることが示唆された.
ISSN:1346-6267