巻頭言 研究と実践, そして人材育成の循環を
2018年は明治維新から150年の年です. 皆さまは, 今年の抱負をどのように決意されたでしょうか? 昨年10月, 鹿児島で開催された第76回日本公衆衛生学会総会のテーマは, 「明治維新と薩摩と公衆衛生」でした. 特別講演として, 栗原敏先生(学校法人慈恵大学理事長)による「国民の健康を願った高木兼寛」がありました. 当時の国民病であった脚気対策の立証のため, 関係者の協力を得て明治政府にアドボカシーを行い海軍の航海実験に至った経緯の詳細や, 晩年は社会における栄養改善と運動の普及に尽力されたことなどが語られました. 日本における栄養疫学の原点を学び直し, 栄養改善の意義を深く考え, 社会にお...
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Published in | 栄養学雑誌 Vol. 76; no. 1; pp. 1 - 2 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本栄養改善学会
2018
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ISSN | 0021-5147 |
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Summary: | 2018年は明治維新から150年の年です. 皆さまは, 今年の抱負をどのように決意されたでしょうか? 昨年10月, 鹿児島で開催された第76回日本公衆衛生学会総会のテーマは, 「明治維新と薩摩と公衆衛生」でした. 特別講演として, 栗原敏先生(学校法人慈恵大学理事長)による「国民の健康を願った高木兼寛」がありました. 当時の国民病であった脚気対策の立証のため, 関係者の協力を得て明治政府にアドボカシーを行い海軍の航海実験に至った経緯の詳細や, 晩年は社会における栄養改善と運動の普及に尽力されたことなどが語られました. 日本における栄養疫学の原点を学び直し, 栄養改善の意義を深く考え, 社会における実践への意欲を奮い立たせるような素晴らしいご講演でした. 今, 日本は景気が上向きつつあり, 2020年の東京オリンピックに向けて経済やスポーツ振興などさまざまな気運の盛り上がりを見せています. |
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ISSN: | 0021-5147 |