3 夜間頻尿 : Parkinson病を中心に
「はじめに」Parkinson病(Parkinson disease : PD)は, 代表的な神経変性疾患であり, 黒質ドパミンニューロンの変性・alpha-synuclein(SNCA)陽性Lewy小体の出現が特徴的にみられる. その原因は明らかでないが, 一部の患者でPARK1(SNCA), PARK2(ubiquitin ligase), PARK8(LRRK2)遺伝子異常などが見出されている. PDは筋固縮・動作緩慢・振戦・姿勢反射障害などの運動障害を呈する疾患であるが, 近年PDの非運動性徴候が注目されている. 非運動性徴候として認知機能障害・精神症状・自律神経障害・睡眠障害が挙げら...
Saved in:
Published in | 神経治療学 Vol. 34; no. 4; pp. 412 - 417 |
---|---|
Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本神経治療学会
20.02.2017
|
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 「はじめに」Parkinson病(Parkinson disease : PD)は, 代表的な神経変性疾患であり, 黒質ドパミンニューロンの変性・alpha-synuclein(SNCA)陽性Lewy小体の出現が特徴的にみられる. その原因は明らかでないが, 一部の患者でPARK1(SNCA), PARK2(ubiquitin ligase), PARK8(LRRK2)遺伝子異常などが見出されている. PDは筋固縮・動作緩慢・振戦・姿勢反射障害などの運動障害を呈する疾患であるが, 近年PDの非運動性徴候が注目されている. 非運動性徴候として認知機能障害・精神症状・自律神経障害・睡眠障害が挙げられる. 自律神経障害の中には, 便秘・起立性低血圧・発汗障害・排尿障害・性機能障害などがあるが, 排尿障害はPD患者に多く認められ, 生活の質(quality of life : QOL)の低下の大きな原因となっている. |
---|---|
ISSN: | 0916-8443 |