9 富山県の平野部における感染症媒介蚊の生息調査(2003~2007年)
2003年から2007年までのおおむね5月から10月まで, 富山県内の平野部約10地点においてライトとCO2を併用したトラップあるいはCO2トラップを毎週1回ほぼ1日設置し, 蚊の捕集を行った, その結果, 6属13種の蚊類が捕集された. その大部分は, コガタアカイエカ, アカイエカ群, ヒトスジシマカであった. コガタアカイエカは, 農村地域で多く捕集されたが, 近隣に発生源を欠く都市部においても捕集された. アカイエカ群は都市部や海岸付近において多く捕集された. ある調査地点では, トラップ設置位置周辺からイヌを除去したところ, 捕集されるアカイエカ群の個体数が大幅に減少した. いくつか...
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Published in | Medical Entomology and Zoology Vol. 59; no. 2; p. 117 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本衛生動物学会
2008
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ISSN | 0424-7086 |
Cover
Summary: | 2003年から2007年までのおおむね5月から10月まで, 富山県内の平野部約10地点においてライトとCO2を併用したトラップあるいはCO2トラップを毎週1回ほぼ1日設置し, 蚊の捕集を行った, その結果, 6属13種の蚊類が捕集された. その大部分は, コガタアカイエカ, アカイエカ群, ヒトスジシマカであった. コガタアカイエカは, 農村地域で多く捕集されたが, 近隣に発生源を欠く都市部においても捕集された. アカイエカ群は都市部や海岸付近において多く捕集された. ある調査地点では, トラップ設置位置周辺からイヌを除去したところ, 捕集されるアカイエカ群の個体数が大幅に減少した. いくつかの調査地点でトラップを樹上に設置したところ, トラップを設置する高さによっても捕集蚊の種構成に差がみられた. コガタアカイエカとヒトスジシマカは樹上よりも地表付近において多く捕集される傾向があり, アカイエカ群とハマダライエカは地表付近よりも樹上において多く捕集される傾向がみられた. 捕集蚊からウエストナイルウイルスと日本脳炎ウイルスは検出されなかった. |
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ISSN: | 0424-7086 |