PCR-RFLP法によるHLA-DQ抗原TypingとI型糖尿病における遺伝型に関する研究

組織結合性抗原であるHLA Class2のPCR法を用いたDNA Typing法が用いられつつあるが, HLA-DQ抗原のDQB1は偽遺伝子DQB2を含めたTyping法のため, 詳細な検討が不可能であった. 今回, 我々は偽遺伝子DQB2をPCR増幅から除外するため, HLA-DQB1をDQwlとDQw2-4に分けて増幅する方法を確立し, その方法を用いてI型糖尿病(IDDMにおけるHLA-DQ抗原(特にDQB1)の頻度について検討したので報告する. 【方法】1. 対象試料:当院内分泌科受診IDDM患者および対象として家系に糖尿病の存在しない当院職員の末梢血を用い, 常法および簡易法にて高分...

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Published in生物物理化学 Vol. 36; no. 5; p. 274
Main Authors 花田孝子, 星名千春, 塚田敏彦, 中山年正, 中西幸二, 小林哲郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本電気泳動学会 1992
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Summary:組織結合性抗原であるHLA Class2のPCR法を用いたDNA Typing法が用いられつつあるが, HLA-DQ抗原のDQB1は偽遺伝子DQB2を含めたTyping法のため, 詳細な検討が不可能であった. 今回, 我々は偽遺伝子DQB2をPCR増幅から除外するため, HLA-DQB1をDQwlとDQw2-4に分けて増幅する方法を確立し, その方法を用いてI型糖尿病(IDDMにおけるHLA-DQ抗原(特にDQB1)の頻度について検討したので報告する. 【方法】1. 対象試料:当院内分泌科受診IDDM患者および対象として家系に糖尿病の存在しない当院職員の末梢血を用い, 常法および簡易法にて高分子DNAを抽出, 試料とした. 2. HLA-DQ抗原Typing法:[図1] 1)HLA-DQA1:primer GH26, GH27を用いexon2をPCR増幅後, 制限酵素HeaIII, Dde I, Fok I, Rsa IによるRFLP Typing. 2)HLA-DQB1:(1)DQuw:primer Plbis, QB202を用いDQw1のexon2をPCR増幅, 制限酵素Hha I, HeaIII, Fok IによるRFLP Typing. (2)DQw2-4:primer Plbis, QB204を用いDQw2-4のexon2をPCR増幅, 制限酵素Acy I, HpaII, Hha I, Fok IによるRFLP Typing.
ISSN:0031-9082