慢性関節リウマチに対するプレディニン(R)錠の用量比較試験(2)

ブレディニン(R)錠(一般名:ミゾリビン)は, 本邦において開発された免疫抑制剤で, 現在, 腎移植における拒否反応の抑制, 一次性のネフローゼ症候群, ループス腎炎, 慢性関節リウマチ(RA)と幅広い領域で臨床適用が認められている. 本剤はRAの適応取得時にその用量が150~300mg/日とされた. その際に用量別の有効性および安全性を再確認し, 日常診療での使い分けを検討する必要が指摘された. そこで市販後臨床試験として24週投与での用量比較試験が1993年1月より1994年12月までの間に, 全国165施設の共同研究として実施された. 登録された症例は499例(150mg群251例, 3...

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Published in炎症 Vol. 18; no. 1; pp. 61 - 80
Main Authors 近藤啓文, 小池隆夫, 斎藤輝信, 粕川禮司, 柏木平八郎, 秋月正史, 蕨治言, 水島裕, 橋本明, 鳥飼勝隆, 長屋郁郎, 越智隆弘, 小松原良雄, 江澤英光, 山本純己, 延永正, 柏崎禎夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本炎症学会 1998
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Summary:ブレディニン(R)錠(一般名:ミゾリビン)は, 本邦において開発された免疫抑制剤で, 現在, 腎移植における拒否反応の抑制, 一次性のネフローゼ症候群, ループス腎炎, 慢性関節リウマチ(RA)と幅広い領域で臨床適用が認められている. 本剤はRAの適応取得時にその用量が150~300mg/日とされた. その際に用量別の有効性および安全性を再確認し, 日常診療での使い分けを検討する必要が指摘された. そこで市販後臨床試験として24週投与での用量比較試験が1993年1月より1994年12月までの間に, 全国165施設の共同研究として実施された. 登録された症例は499例(150mg群251例, 300mg群248例)で, 有効性は300mg群ですぐれ(p<0.05), 副作用発現率は300mg群で高率(p<0.05)という成績であった1). 一方, RA治療薬の薬効評価にはより長期に渡る経過観察が重要とされる. しかし本剤の長期投与(48週以上)の有効性および安全性に関する報告は少なく, その情報の集積が待たれていた. そこで筆者らは, 前述の用量比較試験の登録症例のうち24週以降も継続調査が可能であった53施設133症例を対象に, 本剤の長期投与時における投与量別の有効性ならびに安全性について検討したので報告する.
ISSN:0389-4290