微小循環における血管と白血球の反応 part1 序論

本日は, Dr. Majnoの特別講演“Inflammation-The old and the new”のあとを受けて, 本シンポジウム“微小循環における血管と白血球の反応”を設営させていただきました. これは, 第8回日本炎症学会会長鹿取信先生の「炎症反応をもう一度基礎から見直したい……」という意向を受けて計画されたものであります. 私はトップバッターとして, 序論を担当いたしますが, このテーマの範囲はきわめて広大で, 短時間でカバーすることはむつかしいのではありますが, 本シンポジウムの企画の一端を担ったものとして, 責任を果たしたいと存じます. また, あとで少しばかり私たちの仕事に...

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Published in炎症 Vol. 8; no. 1; pp. 17 - 25
Main Author 神原武
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本炎症学会 1988
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Summary:本日は, Dr. Majnoの特別講演“Inflammation-The old and the new”のあとを受けて, 本シンポジウム“微小循環における血管と白血球の反応”を設営させていただきました. これは, 第8回日本炎症学会会長鹿取信先生の「炎症反応をもう一度基礎から見直したい……」という意向を受けて計画されたものであります. 私はトップバッターとして, 序論を担当いたしますが, このテーマの範囲はきわめて広大で, 短時間でカバーすることはむつかしいのではありますが, 本シンポジウムの企画の一端を担ったものとして, 責任を果たしたいと存じます. また, あとで少しばかり私たちの仕事についても触れさせていただきます. では, よろしくお願いします. 炎症とは さて, 炎症について研究をするためには, まず, 人の炎症, 炎症反応そのものについて十分理解をすることが必要と思います. 幸か不幸か, この炎症という病気は非常にポピュラーなものですから, だれでもどれかの炎症性疾患に必ず一度や二度ならず罹患したことがありますので, そのときのことを思いだしていただくと, かなり容易に理解されると思います.
ISSN:0389-4290