一般演題(臨床)-4 切除不能進行胃癌に対する温熱化学療法における加温と患者背景の特徴について
【目的】当院では切除不能進行胃癌に対する集学的治療として温熱化学療法を積極的に実施している. 今回, 切除不能進行胃癌に対する温熱化学療法での加温と患者背景の特徴を報告する. 【対象・方法】2008年7月から2011年1月にハイパーサーミア(以下HT)を実施した切除不能進行胃癌22名を対象とした. HT導入前の全身状態, QOL, 悪液質の有無等を調査し, それらと加温出力や臨床経過との関係について検討した. 【結果】HT7週間以下での脱落例は5例(GroupA), 8~15週間実施例は6例(GroupB), 16週間以上の継続例は11例(GroupC)であった. BMI平均値は20.0と低値...
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Published in | Thermal Medicine Vol. 27; no. 3; pp. 93 - 94 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ハイパーサーミア学会
2011
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Summary: | 【目的】当院では切除不能進行胃癌に対する集学的治療として温熱化学療法を積極的に実施している. 今回, 切除不能進行胃癌に対する温熱化学療法での加温と患者背景の特徴を報告する. 【対象・方法】2008年7月から2011年1月にハイパーサーミア(以下HT)を実施した切除不能進行胃癌22名を対象とした. HT導入前の全身状態, QOL, 悪液質の有無等を調査し, それらと加温出力や臨床経過との関係について検討した. 【結果】HT7週間以下での脱落例は5例(GroupA), 8~15週間実施例は6例(GroupB), 16週間以上の継続例は11例(GroupC)であった. BMI平均値は20.0と低値で, 22例中13例(59.1%)がHT導入前に悪液質の状態にあった. GroupAのPSが他の群に比較して不良であった. GroupAとGroupBの間で加温出力平均値に有意差はなく, GroupCの加温はGroupAに比較して出力が有意に高かった. GroupCのHT導入前の全身状態, QOLが良好な傾向であった. 【結語】切除不能進行胃癌では悪液質の状態に陥っている症例が多く, 全身状態やQOLをしっかりと把握して温熱化学療法を実施する必要があると思われた. 一方, BMIが低値で, 加温出力を高く設定できる症例が多く, 温熱化学療法を積極的に取り入れ, 病勢コントロールを長期にわたり保つことに寄与できる可能性が示唆された. |
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ISSN: | 1882-2576 |