Characterization of Fibromodulin Isolated from the Bovine Periodontal Ligament

「論文内容要旨」 歯根膜は咀嚼圧を緩衝し, 歯周組織の恒常性を維持する結合組織と考えられている. 歯根膜の基質成分にはコラーゲン線維やプロテオグリカン(PG)があり, 両者の複雑なネットワークによって圧力に抵抗し, 恒常性を維持しているものと考えられる. 現在, 結合組織のPGにはいわゆる軟骨型のPGの他に分子サイズの小さいPG(small PG)であるdecorin, biglycan, fibromodulin, lumican等が報告されている. それらはロイシンが豊富に連続したアミノ酸配列を持っているので, leucine rich repeat (LRR) protein famil...

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Published in神奈川歯学 Vol. 32; no. 3/4; pp. 288 - 289
Main Author 渡邊亨
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 神奈川歯科大学学会 30.12.1997
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Summary:「論文内容要旨」 歯根膜は咀嚼圧を緩衝し, 歯周組織の恒常性を維持する結合組織と考えられている. 歯根膜の基質成分にはコラーゲン線維やプロテオグリカン(PG)があり, 両者の複雑なネットワークによって圧力に抵抗し, 恒常性を維持しているものと考えられる. 現在, 結合組織のPGにはいわゆる軟骨型のPGの他に分子サイズの小さいPG(small PG)であるdecorin, biglycan, fibromodulin, lumican等が報告されている. それらはロイシンが豊富に連続したアミノ酸配列を持っているので, leucine rich repeat (LRR) protein familyとも呼ばれており, これらの分子のいくつかは細胞増殖や細胞接着, コラーゲンの線維形成, 増殖因子との結合を調節している. 驚くべきことに多くの結合組織でこれらの分子が確認されているにもかかわらず歯根膜におけるこれらの成分に関する研究はほとんどが組織におけるGAG鎖の局在や糖鎖の組成に限られていて, その分子構造に関する明確な知見は得られていない.
ISSN:0454-8302