5. 家族性大腸腺腫症のため, 大腸全摘・回腸直腸吻合を行い, 21年後直腸癌で再手術となった症例
44歳男性. 1973年11月, 24歳時, 家族性大腸腺腫症(FPC)のため大腸亜全摘・回腸直腸吻合施行. 術後9年目までは内視鏡でfollow-upされたが, その後検査を受ていない. 1994年4月, 排便頻数のため再来. 直腸内に密生するポリープと吻合部の全周性硬結と狭窄を認め, 内視鏡では, 潰瘍を伴わない全周性硬化狭窄像, 生検では癌の診断であった. 同6月, 直腸下端の粘膜抜去を含む直腸切除+回腸嚢肛門吻合, 回腸瘻造設を行った. 病理はG2の進行癌であり, 今後, 回腸瘻を閉鎖してよいか問題である. FPCに対する術式, 直腸温存術後の患者のfollow-up, 発癌時の術式に...
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Published in | 医療 Vol. 49; no. 4; pp. 363 - 364 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
国立医療学会
1995
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Summary: | 44歳男性. 1973年11月, 24歳時, 家族性大腸腺腫症(FPC)のため大腸亜全摘・回腸直腸吻合施行. 術後9年目までは内視鏡でfollow-upされたが, その後検査を受ていない. 1994年4月, 排便頻数のため再来. 直腸内に密生するポリープと吻合部の全周性硬結と狭窄を認め, 内視鏡では, 潰瘍を伴わない全周性硬化狭窄像, 生検では癌の診断であった. 同6月, 直腸下端の粘膜抜去を含む直腸切除+回腸嚢肛門吻合, 回腸瘻造設を行った. 病理はG2の進行癌であり, 今後, 回腸瘻を閉鎖してよいか問題である. FPCに対する術式, 直腸温存術後の患者のfollow-up, 発癌時の術式について討論したい. |
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ISSN: | 0021-1699 |