人工膵島

糖尿病性合併症は, 視力障害, 腎機能障害, 動脈硬化性疾患など種々の障害の原因となるものである. そのため, 合併症の予防が糖尿病治療の1つの目標であり, 障害予防の観点からリハビリテーション医学にとっても重要である. また, QOLを高めつつ十分な治療を継続させるための治療機器の使用法などについての患者教育もリハビリテーション医療の担当しうる部分である. 現在の糖尿病治療と人工膵島の開発状況などについて概説する. 糖尿病性合併症 現在の糖尿病治療は, 糖尿病性合併症を予防しうるまでに至っていない. たとえ糖尿病を良好にコントロールしても, その代謝状態は正常ではなく, 50%以上の症例に網...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 31; no. 4; pp. 254 - 258
Main Author 佐藤徳太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 1994
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Summary:糖尿病性合併症は, 視力障害, 腎機能障害, 動脈硬化性疾患など種々の障害の原因となるものである. そのため, 合併症の予防が糖尿病治療の1つの目標であり, 障害予防の観点からリハビリテーション医学にとっても重要である. また, QOLを高めつつ十分な治療を継続させるための治療機器の使用法などについての患者教育もリハビリテーション医療の担当しうる部分である. 現在の糖尿病治療と人工膵島の開発状況などについて概説する. 糖尿病性合併症 現在の糖尿病治療は, 糖尿病性合併症を予防しうるまでに至っていない. たとえ糖尿病を良好にコントロールしても, その代謝状態は正常ではなく, 50%以上の症例に網膜症, 動脈硬化, 腎症のいずれかの合併症が認められる.
ISSN:0034-351X