P133 タイ王国カドミウム汚染地域住民における尿中IL-6と腎尿細管障害との関連性についての検討

【目的】タイ王国北部MaeSot地区のカドミウム(Cd)汚染地域住民において腎尿細管障害の悪化要因を明らかにするために, 腎尿細管障害の指標と尿中インターロイキン6(IL-6)との関連性を検討した. 【方法】対象は2004年に行われたCd汚染地域住民健康調査受診者の内, 尿中Cdが5μg/gCr以上と高く, 2005年の2次健診を受診した50歳以上の住民216名(男94名, 女122名). 午前中の随時尿中Cd, β2-MG, NAG, 蛋白, アミノ窒素(N), IL-6を測定した. 【結果】尿中Cd平均(SD)は男8.0(2.1), 女7.8(2.0)μg/gCr, β2-MGの陽性率(1...

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Published in日本衛生学雑誌 Vol. 62; no. 2; p. 457
Main Authors 西条旨子, 中川秀昭, 俵健二, 森河裕子, 三浦克之, 本多隆文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本衛生学会 2007
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Summary:【目的】タイ王国北部MaeSot地区のカドミウム(Cd)汚染地域住民において腎尿細管障害の悪化要因を明らかにするために, 腎尿細管障害の指標と尿中インターロイキン6(IL-6)との関連性を検討した. 【方法】対象は2004年に行われたCd汚染地域住民健康調査受診者の内, 尿中Cdが5μg/gCr以上と高く, 2005年の2次健診を受診した50歳以上の住民216名(男94名, 女122名). 午前中の随時尿中Cd, β2-MG, NAG, 蛋白, アミノ窒素(N), IL-6を測定した. 【結果】尿中Cd平均(SD)は男8.0(2.1), 女7.8(2.0)μg/gCr, β2-MGの陽性率(1000μg/g以上)は男49%, 女39%と, Cdによる腎尿細管障害が高率に認められ, 男の年齢が女に比べ高かった.
ISSN:0021-5082
1882-6482