環境研究の新しいパラダイム-国立環境研究所における取組み

「はじめに」本報告は, 私が勤務している国立環境研究所(国環研)における研究の方針や展望を例に, 本シンポジウムの趣旨にかかわるいくつかの点にふれることにしたい. 環境研究を取り上げた理由は, 私が現在直面していることに加え, 社会医学研究との共通性も認められるからである. 国環研の概要 国環研は1974年に設立され, 2001年に独立行政法人になり, 2006年から第2期中期計画期間(5年間)に入っている. 研究者数は約200名で, ほかにポスドクなどの流動研究員が約300名いる. 研究者を大学の出身学部などから分類すると, 「理学(40%強)」「工学(30%弱)」「農学(10%強)」「医学...

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Published in日本衛生学雑誌 Vol. 62; no. 2; pp. 165 - 167
Main Author 大塚柳太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本衛生学会 2007
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ISSN0021-5082

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Summary:「はじめに」本報告は, 私が勤務している国立環境研究所(国環研)における研究の方針や展望を例に, 本シンポジウムの趣旨にかかわるいくつかの点にふれることにしたい. 環境研究を取り上げた理由は, 私が現在直面していることに加え, 社会医学研究との共通性も認められるからである. 国環研の概要 国環研は1974年に設立され, 2001年に独立行政法人になり, 2006年から第2期中期計画期間(5年間)に入っている. 研究者数は約200名で, ほかにポスドクなどの流動研究員が約300名いる. 研究者を大学の出身学部などから分類すると, 「理学(40%強)」「工学(30%弱)」「農学(10%強)」「医学(10%弱)」が大半を占め, 純然たる人文社会科学分野はごくわずかである. 国環研の研究分野を反映する6基盤研究領域は, 「社会環境システム」「化学環境」「環境健康」「大気圏環境」「水土壌圏環境」「生物圏環境」であり, 「循環型社会・廃棄物」研究センターも1つの研究ユニットになっている.
ISSN:0021-5082