4.ビタミンK2とビスフォスフォネートにおける間隔併用投与の研究(骨粗鬆症モデルマウスによる検討)
【目的】卵巣摘出術(OVX)を施行したマウスを使用し骨吸収抑制作用を有するビスフォスフォネート製剤(リセドロネート)と骨吸収抑制作用と骨形成促進作用を有するビタミンK2(MK4)の併用投与による骨梁構造改善効果について検討した. 【方法】9週齢ICR系マウス30匹に偽手術(sham)あるいは卵巣摘出術(OVX)を施行し普通飼料で自由摂取のもとに1ヶ月間飼育した. 一ヶ月後A群:sham, B群:OVX-control, C群:OVXマウスに10μlのビスフォスフォネート製剤のみを経口投与したもの, D群:OVXマウスに特殊飼料としてK2を摂取させたもの, E群:OVXマウスに10μlのビスフォ...
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Published in | 歯科放射線 Vol. 45; no. 1; p. 33 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本歯科放射線学会
2005
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ISSN | 0389-9705 |
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Summary: | 【目的】卵巣摘出術(OVX)を施行したマウスを使用し骨吸収抑制作用を有するビスフォスフォネート製剤(リセドロネート)と骨吸収抑制作用と骨形成促進作用を有するビタミンK2(MK4)の併用投与による骨梁構造改善効果について検討した. 【方法】9週齢ICR系マウス30匹に偽手術(sham)あるいは卵巣摘出術(OVX)を施行し普通飼料で自由摂取のもとに1ヶ月間飼育した. 一ヶ月後A群:sham, B群:OVX-control, C群:OVXマウスに10μlのビスフォスフォネート製剤のみを経口投与したもの, D群:OVXマウスに特殊飼料としてK2を摂取させたもの, E群:OVXマウスに10μlのビスフォスフォネートを投与し特殊飼料としてK2を摂取させたものの5群にわけた. 2ヶ月後に左大腿骨を摘出後, 大腿骨の長さを測定した後にμCTを用いて撮影を行い骨梁構造の改善効果について画像工学的に解析した. 【結果および考察】μCTにより測定された大腿骨骨端部の骨梁構造変化は, ビスフォスフォネート製剤を単独投与した群で, ビタミンK2単独摂取した群や同時投与した群よりも骨梁構造改善効果を最も示し, 骨梁密度(BV/TV), 骨梁幅(Tb. Th), 骨梁数(Tb. N), 骨梁間隙(Tb. Sp)において有意な差(p<0.05)が認められた. しかし薬物投与群の間では有意な差は認められなかった. このことより, 作用の異なる骨粗鬆症治療薬(ビスフォスフォネート, ビタミンK2)の単独投与または併用投与に治療効果の違いは認められなかった. |
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ISSN: | 0389-9705 |