0-33 日本人乳がんの家族歴を含む発症相対リスクからみた罹患率の動向
目的:日本人女性の乳がん罹患率の将来的な予測を行うために, 乳がん発症相対危険率を求め, 5 year riskとlife time riskを求めた. 対象と方法:2004年までに埼玉医科大学にて手術を受けた乳がん患者53名(2004年グループ). および2004年から2009年までの5年間に手術を受けた69名(2009年グループ)の合計122名を対象とした. 問診票に基づき, NASBP/GAIL modelにて相対危険率を算定した. 使用した因子:1. DCISまたはLCISの既往→除外 2. 年齢→34歳以下は除外 3. 初経年齢 4. 初産年齢 5. 1親等の乳がん家族歴(人数)6....
Saved in:
Published in | 家族性腫瘍 Vol. 10; no. 2; p. 131 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本家族性腫瘍学会
2010
|
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 目的:日本人女性の乳がん罹患率の将来的な予測を行うために, 乳がん発症相対危険率を求め, 5 year riskとlife time riskを求めた. 対象と方法:2004年までに埼玉医科大学にて手術を受けた乳がん患者53名(2004年グループ). および2004年から2009年までの5年間に手術を受けた69名(2009年グループ)の合計122名を対象とした. 問診票に基づき, NASBP/GAIL modelにて相対危険率を算定した. 使用した因子:1. DCISまたはLCISの既往→除外 2. 年齢→34歳以下は除外 3. 初経年齢 4. 初産年齢 5. 1親等の乳がん家族歴(人数)6. 乳腺生検歴である. 2つのグループの統計学的な比較はstudent t-test1を使用した. 結果:両グループ間の乳がん診断年齢, 閉経状態, 閉経年齢, 初産年齢, 初経年令に有意差は認めなかった. 5 year riskは, 2004年グループは1.24±0.63, 2009年グループは1.34±0.53であり, 有意に2009年グループが増加していた. しかし, life time riskは, 2004年グループで8.89±3.44, 2009年グループは8.85±3.18と有意に減少していた. 結語:日本人女性の乳がん相対危険率は, 今後依然として増加する傾向にあるが, その後増加率の減少がみられると予測された |
---|---|
ISSN: | 1346-1052 |