35. 嘱託産業医活動実態調査 労働衛生機関の医師と開業医・病院等勤務医の比較

• Published in: 産業衛生学雑誌 Vol. 52; no. 2; p. 106
• Main Authors: 森口次郎, 池田正之, 櫻木園子, 武田和夫, 森洋一, 武藤孝司, 東敏昭
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本産業衛生学会 2010
• ISSN: 1341-0725; 1349-533X

労働衛生機関所属医師と開業医および病院等勤務医の嘱託産業医活動の実態を調査し, 中小企業の産業保健向上の一助とすることを目的とした. 産業医を行っている全衛連医師72名および京都の開業医・勤務医81名を本研究の対象とし, 質問票調査を実施した. 全衛連医師の産業医活動時間が長く, 事業場数と労働者数も多かった. 開業医・勤務医, 全衛連医師の50人未満の事業場での活動はそれぞれ21%と12%であった. 業務内容と時間配分では, 開業医・勤務医, 全衛連医師ともに職場巡視, 安全衛生委員会出席, 一般健診, メンタルヘルスケアに多くの時間を割いていた. また両者とも産業医としての総業務時間を増やしたいと考えていた. 労働衛生機関所属医師と開業医および病院勤務医の嘱託産業医活動は十分ではなく, 今後さらなる中小企業の産業保健サービス向上の取り組みが必要である.