11. 転入者面接における生活習慣への支援
メンタルヘルス対策として実施した転入者面接から生活習慣や自覚症状に及ぼす影響を調査し, 今後の面接のあり方について検討した. 西日本エリアからA社東京組織に転入してきた224名を対象とした. 面接結果から, 転入により適応を必要とする生活地域・生活形態・労働・住居の生活変化4項目と, 生活習慣の変化として睡眠, 食欲, 体重, 飲酒量, 喫煙量の5項目及び自覚症状の関連をみた. 比較検討の結果, 「生活地域」は「食欲の変化」・「喫煙量増加」と, 「労働」は「体重減少」・「飲酒量増加」と, 「住居」は「よく眠れない」との関連において有意差が認められた. 異動後3ヶ月前後の転入者は体調変化を不調と...
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Published in | 産業衛生学雑誌 Vol. 52; no. 2; p. 101 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本産業衛生学会
2010
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ISSN | 1341-0725 |
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Summary: | メンタルヘルス対策として実施した転入者面接から生活習慣や自覚症状に及ぼす影響を調査し, 今後の面接のあり方について検討した. 西日本エリアからA社東京組織に転入してきた224名を対象とした. 面接結果から, 転入により適応を必要とする生活地域・生活形態・労働・住居の生活変化4項目と, 生活習慣の変化として睡眠, 食欲, 体重, 飲酒量, 喫煙量の5項目及び自覚症状の関連をみた. 比較検討の結果, 「生活地域」は「食欲の変化」・「喫煙量増加」と, 「労働」は「体重減少」・「飲酒量増加」と, 「住居」は「よく眠れない」との関連において有意差が認められた. 異動後3ヶ月前後の転入者は体調変化を不調として捉える段階というより, 生活変化に適応できず生活習慣に変化を来たしている段階と推察された. 面接では不調の早期発見のみならず, 労働や生活習慣について支援をすることが生活変化への適応を促し, 1次予防にもなると考えられた. |
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ISSN: | 1341-0725 |