7. シックハウス関連物質の活性炭脱着率に関する基礎的検討

シックハウス問題検討会報告書ではトルエン等の対象VOCの定量方法について, 標準液をサンプラーに添加し脱着操作を行ったものを標準系列として検量線作成に用いるとしている. より簡便な方法として標準液を希釈して作製した標準系列を用いて検量線作成する場合の脱着溶媒の種類や脱着条件について検討した. 48種の揮発性有機化合物について相関係数0.995以上の良好な直線性を示す検量線が得られた. 二硫化炭素を脱着液として30分間室温静置するだけではパラジクロロベンゼン, アルコール, アルデヒドの脱着率が悪かった. 超音波をかけることによりパラジクロロベンゼンの脱着率は改善した. 脱着溶媒に体積比5%のア...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 52; no. 1; pp. 52 - 53
Main Authors 永滝陽子, 坪井樹, 河合俊夫, 清水英佑, 大前和幸, 荒木敦子, 岸玲子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 2010
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Summary:シックハウス問題検討会報告書ではトルエン等の対象VOCの定量方法について, 標準液をサンプラーに添加し脱着操作を行ったものを標準系列として検量線作成に用いるとしている. より簡便な方法として標準液を希釈して作製した標準系列を用いて検量線作成する場合の脱着溶媒の種類や脱着条件について検討した. 48種の揮発性有機化合物について相関係数0.995以上の良好な直線性を示す検量線が得られた. 二硫化炭素を脱着液として30分間室温静置するだけではパラジクロロベンゼン, アルコール, アルデヒドの脱着率が悪かった. 超音波をかけることによりパラジクロロベンゼンの脱着率は改善した. 脱着溶媒に体積比5%のアセトンを加えると30分間静置でもパラジクロロベンゼン, アルコール, アルデヒドで良好な脱着率が得られた. スチレンの脱着率は溶媒や条件の変更では改善されなかった.
ISSN:1341-0725
1349-533X