12. 長期失業者の睡眠障害と抑うつ状態との関連
【目的】 失業者の睡眠障害とその後の抑うつ状態の関連について検討. 【対象と方法】1998年4月某社に会社更生法が適用後. 再雇用されなかった473名に無記名自記式郵送アンケートを5回(同年11月, 99年5月と11月, 00年5月, 02年11月)実施. 初回時に失業中と回答した人の中で. 第2~5回のいずれかのSRQ-D(Self-Rating Questionnaire for Depression)に回答した人を対象. 【分析】 初回の「睡眠障害(入眠障害, 熟眠障害, 中途覚醒, 早朝覚醒, 朝の目覚めが悪い, の5項目で判定)」の訴えと2回目以降のSRQ-Dの平均の違いについて分析...
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Published in | 産業衛生学雑誌 Vol. 51; no. 5; pp. 95 - 96 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本産業衛生学会
2009
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ISSN | 1341-0725 |
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Summary: | 【目的】 失業者の睡眠障害とその後の抑うつ状態の関連について検討. 【対象と方法】1998年4月某社に会社更生法が適用後. 再雇用されなかった473名に無記名自記式郵送アンケートを5回(同年11月, 99年5月と11月, 00年5月, 02年11月)実施. 初回時に失業中と回答した人の中で. 第2~5回のいずれかのSRQ-D(Self-Rating Questionnaire for Depression)に回答した人を対象. 【分析】 初回の「睡眠障害(入眠障害, 熟眠障害, 中途覚醒, 早朝覚醒, 朝の目覚めが悪い, の5項目で判定)」の訴えと2回目以降のSRQ-Dの平均の違いについて分析. 【結果】 重回帰分析において初回に「中途覚醒」を訴えた者は第2~4回までの調査でSRQ-Dが有意に高かった. 【結論】 1)「中途覚醒」は「仮面うつ病」の早期発見の症状として有効である可能性が示唆された. 2)失業4年後の重回帰分析では睡眠障害とうつ症状には有意な関連なく. 失業者の追跡調査期間を考える上で示唆を与えるものと考えられた. |
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ISSN: | 1341-0725 |