5. カウンセリング支援システムの導入の試み

【導入の背景】 職場におけるメンタルヘルス対策の重要性は一層高まっているが, 「ディスチミア親和性うつ」に代表されるように, 発症に至った要因や背景を考えて対処しないと解決しないケースが若者を中心として増えている. 専門的な心理カウンセリングが有効と思われるケースも少なくないことから, 「カウンセリング支援システム」を導入した. 【システム概要】 産業医がカウンセリングを必要と判断した者に対し, 会社が一定回数のカウンセリング費用を補助し, カウンセリングを受けやすくしている. また, 紹介状や報告書を通じて外部カウンセラーと必要な情報のやり取りを行い, 本人への対処方針に一貫性を持つことによ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in産業衛生学雑誌 Vol. 51; no. 5; p. 84
Main Authors 上原正道, 佐藤博貴, 金森亜矢
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 2009
Online AccessGet full text
ISSN1341-0725

Cover

More Information
Summary:【導入の背景】 職場におけるメンタルヘルス対策の重要性は一層高まっているが, 「ディスチミア親和性うつ」に代表されるように, 発症に至った要因や背景を考えて対処しないと解決しないケースが若者を中心として増えている. 専門的な心理カウンセリングが有効と思われるケースも少なくないことから, 「カウンセリング支援システム」を導入した. 【システム概要】 産業医がカウンセリングを必要と判断した者に対し, 会社が一定回数のカウンセリング費用を補助し, カウンセリングを受けやすくしている. また, 紹介状や報告書を通じて外部カウンセラーと必要な情報のやり取りを行い, 本人への対処方針に一貫性を持つことにより, 相乗的なケア効果や早期の問題解決を目指している. 【まとめ】 外部資源を有効的に活用するこのシステムは, 多様化しているメンタルヘルス問題に対する効果的かつ効率的な解決アプローチとして1つの重要なモデルになると思われる.
ISSN:1341-0725