1.「自覚症しらべ」を用いたホームヘルパーの疲労調査

ホームヘルパーの労働実態と疲労の状況の現状把握のため, 「自覚症しらべ」を用いた疲労調査を行った. 福岡県内の4訪問介護事業所に勤務するホームヘルパーを対象に日本産業衛生学会産業疲労研究会撰「自覚症しらべ」(2002年)を配布し, 始業時と終業時の2回記入後回収を行った. 回答数:575名. 1)全体:IV群, だるさ感が始業時より高く増加幅も大きく, I群, ねむけ感は終業時の増加幅が大きかった. II群, 不安定感は終業時低下を認めた. 2)年齢別:50歳代, 60歳代以上の群で, スコアが始業時, 終業時共に低値であった. 3)雇用形態別:常勤の群でスコアが高かった. 4)経験年数:3年...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 48; no. 2; p. 68
Main Author 山本美江子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 2006
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Summary:ホームヘルパーの労働実態と疲労の状況の現状把握のため, 「自覚症しらべ」を用いた疲労調査を行った. 福岡県内の4訪問介護事業所に勤務するホームヘルパーを対象に日本産業衛生学会産業疲労研究会撰「自覚症しらべ」(2002年)を配布し, 始業時と終業時の2回記入後回収を行った. 回答数:575名. 1)全体:IV群, だるさ感が始業時より高く増加幅も大きく, I群, ねむけ感は終業時の増加幅が大きかった. II群, 不安定感は終業時低下を認めた. 2)年齢別:50歳代, 60歳代以上の群で, スコアが始業時, 終業時共に低値であった. 3)雇用形態別:常勤の群でスコアが高かった. 4)経験年数:3年を超える群でスコアはわずかに低い傾向を認めた. ホームヘルパーの労働は身体的負荷の要素が高いと考えられ, 労働時間や経験年数が疲労と関連していることが示唆された. 今後, 詳細な作業分析が必要である.
ISSN:1341-0725
1349-533X