某事業所男性従業員におけるヘモグロビンAlc異常者の日常生活習慣の特徴

健康診断受診者35歳以上の男性917名に対して, 糖化ヘモグロビン異常者と日常生活習慣及び血清カロテノイド値について調査した. 異常者(5.6%以上)は76名であり, 正常者との間では食品摂取頻度等には目立った差は認めなかった. 異常者を症例として年齢で調整した検討では, 食生活習慣では目立った差を認めず, 血清カロテノイド値でも両者間で近似した. 更に異常者で糖尿病の家族暦と高脂血症治療中者を除外し, 糖尿病治療中者と非治療中者を症例群とし年齢, 飲酒, 喫煙習慣で調整して検討した. その結果糖尿病治療中者では, 野菜や間食夜食をする者の頻度が少なく, かつ運動習慣を有する頻度が高い傾向を得...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 42; no. 2; pp. 75 - 76
Main Authors 池山真治, 濱松昭雄, 村松銀次郎, 渡邉悟, 小森義隆, 斉藤政彦, 西田圭志, 沖田洋治, 伊藤宜則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 2000
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Summary:健康診断受診者35歳以上の男性917名に対して, 糖化ヘモグロビン異常者と日常生活習慣及び血清カロテノイド値について調査した. 異常者(5.6%以上)は76名であり, 正常者との間では食品摂取頻度等には目立った差は認めなかった. 異常者を症例として年齢で調整した検討では, 食生活習慣では目立った差を認めず, 血清カロテノイド値でも両者間で近似した. 更に異常者で糖尿病の家族暦と高脂血症治療中者を除外し, 糖尿病治療中者と非治療中者を症例群とし年齢, 飲酒, 喫煙習慣で調整して検討した. その結果糖尿病治療中者では, 野菜や間食夜食をする者の頻度が少なく, かつ運動習慣を有する頻度が高い傾向を得, 血清リコピン値やβカロチン値は高かった. 一方, 糖尿病未治療者では肉嗜好の頻度が低く, 運動習慣を有する頻度が高いものの, 他の生活習慣では目立った相違が示されず, 血清βカロチン値などでも両群間で近似した. しかしRet/βCarは対照群に比較して低い成績を得た.
ISSN:1341-0725
1349-533X