14. 当科におけるサルコイドーシス症例への気管支肺胞洗浄液(BALF)所見と喫煙に関する検討
【背景】サルコイドーシス(以下サ症)診断に対する気管支肺胞洗浄(BAL)は有用である. 一方で喫煙がBALFに影響を及ぼすことも知られており, サ症患者のBALF所見における喫煙の影響を検討することは重要と考える. 【対象・方法】2005年から2010年までに当科でサ症と診断された28例(臨床学的診断例9例, 組織学的診断例19例)を対象とし, 喫煙群と非喫煙群でBALF所見などを比較検討した. 【結果】喫煙群は14例(男性9名, 女性5名), 非喫煙群は14例(男性1名, 女性13名)で, 診断時の平均年齢は喫煙群34.9歳, 非喫煙群57.3歳であった. 喫煙群は非喫煙群と比較し有意に年齢...
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Published in | 気管支学 Vol. 34; no. 2; p. 196 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本呼吸器内視鏡学会
2012
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ISSN | 0287-2137 |
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Summary: | 【背景】サルコイドーシス(以下サ症)診断に対する気管支肺胞洗浄(BAL)は有用である. 一方で喫煙がBALFに影響を及ぼすことも知られており, サ症患者のBALF所見における喫煙の影響を検討することは重要と考える. 【対象・方法】2005年から2010年までに当科でサ症と診断された28例(臨床学的診断例9例, 組織学的診断例19例)を対象とし, 喫煙群と非喫煙群でBALF所見などを比較検討した. 【結果】喫煙群は14例(男性9名, 女性5名), 非喫煙群は14例(男性1名, 女性13名)で, 診断時の平均年齢は喫煙群34.9歳, 非喫煙群57.3歳であった. 喫煙群は非喫煙群と比較し有意に年齢が若く, 男性が多かった. BALF所見においては, 喫煙群でリンパ球比率は低値の傾向が見られ, CD4/8比は有意に低値であった(p<0.05). 【結論】サルコイドーシス診断におけるBALF所見において, 喫煙による影響を常に考慮する必要があることが改めて示唆された. |
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ISSN: | 0287-2137 |