肺門部早期肺癌に対する気管支腔内照射法
我々は, 肺門部早期肺癌に対する非観血的根治療法を確立することを目的に, 1991年より気管支腔内照射法を行ってきたので報告する. 〔対象と方法〕内視鏡的肺門部早期肺癌で, 手術適応がないか本法を希望した患者を対象とし, 全例外照射40Gy/20回を行い, Iridium-192による気管支腔内照射を併用した. 低線量率(LDR)では25Gy/5回2.5-5週を, 高線量率(HDR)では20Gy/5回/2.5-5週または18Gy/3回/3週の気管支腔内照射を行った. 〔結果〕現在までにLDRで75例85病巣, HDRで15例17病巣, 計90症例102病巣の治療を終了した. 年齢は52~83(...
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Published in | 気管支学 Vol. 23; no. 3; p. 25 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本気管支学会
2001
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Summary: | 我々は, 肺門部早期肺癌に対する非観血的根治療法を確立することを目的に, 1991年より気管支腔内照射法を行ってきたので報告する. 〔対象と方法〕内視鏡的肺門部早期肺癌で, 手術適応がないか本法を希望した患者を対象とし, 全例外照射40Gy/20回を行い, Iridium-192による気管支腔内照射を併用した. 低線量率(LDR)では25Gy/5回2.5-5週を, 高線量率(HDR)では20Gy/5回/2.5-5週または18Gy/3回/3週の気管支腔内照射を行った. 〔結果〕現在までにLDRで75例85病巣, HDRで15例17病巣, 計90症例102病巣の治療を終了した. 年齢は52~83(中央値69)歳で, 全例男性であった. 腫瘍径は1cm以下が65例(72%)を占めた. 全例でCRが得られた. 現在, 経過観察期間は3~112ヶ月(中央値47ヶ月)であるが, 再発は15例(17%)に認められた. 全生存率, 無病生存率, 原病特異的生存率は, 5年が各々71.5%, 81.8%, 93.6%であり, 10年は各々45.4%, 75.9%, 78.9%であった. またLDR, HDRともに気道出血, 穿孔などの重篤な合併症を認めず, 放射線肺臓炎もGrade2を5例に認めたのみであった. 〔結論〕本法は安全に施行でき, 当院の肺門部早期肺癌切除例の5年生存率81%に比較し遜色ない治療成績が得られており, 有効な非観血的治療法のひとつと考えられる. |
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ISSN: | 0287-2137 |