気管・気管支狭窄に対するUltraflex Nitinol Stent留置症例の検討

〔目的〕気道狭窄症例に対して, 現在までに種々のステントが開発され使用されてきている. そこで今回当施設にて経験した気管・気管支狭窄に対するUltraflex Nitinol Stent留置症例について検討したので報告する. 〔対象〕平成12年12月31日までに当施設にてUltraflex Nitinol Stentを留置した4症例を対象とした. 性は男性2例, 女性2例で年齢は44~57歳, 原疾患は食道癌2例, 肺癌1例, 気管腫瘍1例であった. 〔結果〕ステント留置部位は左主気管支2例, 右主気管支1例, 気管1例であった. 1例は局所麻酔のみで, 残る3例はレーザー焼灼のために全身麻酔...

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Published in気管支学 Vol. 22; no. 3; p. 35
Main Authors 村松高, 飯田守, 大森一光, 北村一雄, 並木義夫, 長坂不二夫, 古賀守, 羽賀直樹, 四万村三恵, 西村理, 古市基彦, 福谷敏彦, 根岸七雄, 瀬在幸安
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 2000
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Summary:〔目的〕気道狭窄症例に対して, 現在までに種々のステントが開発され使用されてきている. そこで今回当施設にて経験した気管・気管支狭窄に対するUltraflex Nitinol Stent留置症例について検討したので報告する. 〔対象〕平成12年12月31日までに当施設にてUltraflex Nitinol Stentを留置した4症例を対象とした. 性は男性2例, 女性2例で年齢は44~57歳, 原疾患は食道癌2例, 肺癌1例, 気管腫瘍1例であった. 〔結果〕ステント留置部位は左主気管支2例, 右主気管支1例, 気管1例であった. 1例は局所麻酔のみで, 残る3例はレーザー焼灼のために全身麻酔下でステントを挿入しが, ステント挿入のみであれば全例局所麻酔下での挿入力可能であった. 挿入後の経過観察において1例に縦隔への放射線治療後に軽度の肺炎を認めたが全例にステントの逸脱もなく経過は良好であった. 〔結論〕Ultraflex Nitinol Stentの留置は手技が容易で, 逸脱もなく, 全身状態が不良な患者にも使用できる有用なステントと思えた.
ISSN:0287-2137