胸腔鏡下自然気胸手術例の臨床的検討

(目的)自然気胸に対する胸腔鏡手術は, 従来の開胸手術に比べて低侵襲であるが術後再発率が高いとゆう問題点もある, 今回我々は, 胸腔鏡下自然気胸手術例について臨床的検討をしたので報告する. (対象)H5年7月~H8年12月までに自然気胸に対して胸腔鏡手術を施行した42例を対象とした. (結果)年齢は16~54(平均21)歳, 男性33例・女性9例, 右16例・左26例. 初回手術時のブラ・ブレブが確認できなかったものが5例, 主の大きさが1cm以上は10例(1区域以内8例), 1~0.5cmは7例(1区域以内5例), 0.5cm未満は20例(1区域以内16例)であった. 開胸移行例はなく, 術...

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Published in気管支学 Vol. 19; no. 4; p. 58
Main Authors 長尾信, 高畠一郎, 菊地勤, 吉田千尋, 山形章夫, 前川正知
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 1997
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Summary:(目的)自然気胸に対する胸腔鏡手術は, 従来の開胸手術に比べて低侵襲であるが術後再発率が高いとゆう問題点もある, 今回我々は, 胸腔鏡下自然気胸手術例について臨床的検討をしたので報告する. (対象)H5年7月~H8年12月までに自然気胸に対して胸腔鏡手術を施行した42例を対象とした. (結果)年齢は16~54(平均21)歳, 男性33例・女性9例, 右16例・左26例. 初回手術時のブラ・ブレブが確認できなかったものが5例, 主の大きさが1cm以上は10例(1区域以内8例), 1~0.5cmは7例(1区域以内5例), 0.5cm未満は20例(1区域以内16例)であった. 開胸移行例はなく, 術後合併症としてリーク持続を1例に認めた, また, 再発例を4例(9.5%・右1例・左3例)に認めた. 再発例には保存的治療を施行し, 再度再発した2例に手術を施行した. 再手術を施行した1例には遺残病変を認めなかった. (まとめ)胸腔鏡手術では再発率が高いため, ブラ・ブレブの場所・程度を考慮し手術内容を考える必要があると思われる.
ISSN:0287-2137