バルーン拡張およびステロイド全身投与が有効であった気管支結核の1例

症例は56歳, 女性. 呼吸困難を主訴に他院入院し, 左上葉の無気肺および喀痰ガフキー4号認め, 抗結核薬開始し当院入院となった. 入院時気管支狭窄症状は認めなかったが, 4ヵ月目に呼吸困難出現し, 気管支鏡で左主気管支の瘢痕狭窄(最狭窄部径約3mm)を認めた. 全身麻酔下にPTA用バルーンを用いて気管支拡張術を施行し, 術直後より症状改善したが, 約2週間後に再狭窄を認め, 再度バルーンによる拡張を行い, 術直後よりプレドニゾロン20mgより経口投与開始して漸減し, 6週で中止した. 術後20ヵ月目の現在も再狭窄を認めず, ステロイド全身投与がバルーン拡張後の再狭窄予防に有効であったと思われ...

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Published in気管支学 Vol. 19; no. 3; p. 256
Main Authors 小野完二, 西内正樹, 湯浅章平, 入江利明, 中島秀嗣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 1997
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Summary:症例は56歳, 女性. 呼吸困難を主訴に他院入院し, 左上葉の無気肺および喀痰ガフキー4号認め, 抗結核薬開始し当院入院となった. 入院時気管支狭窄症状は認めなかったが, 4ヵ月目に呼吸困難出現し, 気管支鏡で左主気管支の瘢痕狭窄(最狭窄部径約3mm)を認めた. 全身麻酔下にPTA用バルーンを用いて気管支拡張術を施行し, 術直後より症状改善したが, 約2週間後に再狭窄を認め, 再度バルーンによる拡張を行い, 術直後よりプレドニゾロン20mgより経口投与開始して漸減し, 6週で中止した. 術後20ヵ月目の現在も再狭窄を認めず, ステロイド全身投与がバルーン拡張後の再狭窄予防に有効であったと思われる.
ISSN:0287-2137