気管支鏡検査時の経鼻的酸素投与法の検討
〔目的〕気管支鏡検査時の低酸素血症は以前より指摘されており, 経鼻的・経口的酸素投与法の有用性が指摘されてきた. 我々は術前のPaO_2 に基づく適切な酸素投与量を決定するために各種検査操作時のSaO_2 と心電図モニターの変化を検討した. 〔対象と方法〕当院にて気管支鏡検査を受けた症例を対象に術前に動脈血ガス・呼吸機能・心電図検査を施行し, PaO_2 70Torr以上(A群)とPaO_2 70Torr以下(B群)に分け, 更にA群を非酸素投与群(X群)・経鼻的酸素投与2リットル/分群(Y群)・4リットル/分群(Z群)に分け, B群をY群・Z群に分けて術中のパルスオキシメーターによるSaO_...
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Published in | 気管支学 Vol. 17; no. 3; p. 81 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本気管支学会
1995
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Summary: | 〔目的〕気管支鏡検査時の低酸素血症は以前より指摘されており, 経鼻的・経口的酸素投与法の有用性が指摘されてきた. 我々は術前のPaO_2 に基づく適切な酸素投与量を決定するために各種検査操作時のSaO_2 と心電図モニターの変化を検討した. 〔対象と方法〕当院にて気管支鏡検査を受けた症例を対象に術前に動脈血ガス・呼吸機能・心電図検査を施行し, PaO_2 70Torr以上(A群)とPaO_2 70Torr以下(B群)に分け, 更にA群を非酸素投与群(X群)・経鼻的酸素投与2リットル/分群(Y群)・4リットル/分群(Z群)に分け, B群をY群・Z群に分けて術中のパルスオキシメーターによるSaO_2 の変動と心電図モニターを記録した. 〔結果及び考察〕現在までの各群におけるSaO_2 の最低平均値はAX群で85%, AY群で90%, AZ群で94%, BY群で85%, BZ群で93%であった. このことより安全域としてのSaO_2 の最低平均値を90%と設定した場合, A群では酸素2リットル/分, B群では酸素4リットル/分の経鼻的投与が妥当であると推測された. 症例を重ねて更なる検討を行うと共に, 気管支鏡検査における様々な操作下でのSaO_2 の変化についても検討中である. |
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ISSN: | 0287-2137 |