Infusion testの意味するもの
前稿10)において我々は, bolusな容積負荷時の圧応答曲線ならびに静脈洞圧の変化から, 頭蓋内各構成要素間の圧相互作用を表すモデルを考察した. 本稿においては, 髄液吸収抵抗や頭蓋内compliance, elastance1, 4, 5, 7, 14, 15, 18-24)といった概念の基礎となるべき頭蓋内容積圧関係について検討し, それらの算出上の問題点などにつき考察を加え報告する. 実験方法 1.材料, 一般的準備 前稿10)においてbolus infusion testを行った18頭の雑種成犬のうち15頭を用いた. 気管内挿管, 調節呼吸下に全身血圧(左室圧, 以下SAP), 上矢...
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Published in | Neurologia medico-chirurgica Vol. 26; no. 8; pp. 615 - 620 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経外科学会
1986
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ISSN | 0470-8105 |
Cover
Summary: | 前稿10)において我々は, bolusな容積負荷時の圧応答曲線ならびに静脈洞圧の変化から, 頭蓋内各構成要素間の圧相互作用を表すモデルを考察した. 本稿においては, 髄液吸収抵抗や頭蓋内compliance, elastance1, 4, 5, 7, 14, 15, 18-24)といった概念の基礎となるべき頭蓋内容積圧関係について検討し, それらの算出上の問題点などにつき考察を加え報告する. 実験方法 1.材料, 一般的準備 前稿10)においてbolus infusion testを行った18頭の雑種成犬のうち15頭を用いた. 気管内挿管, 調節呼吸下に全身血圧(左室圧, 以下SAP), 上矢状静脈洞圧(以下SP)を持続モニターし, テント下頭蓋内圧(以下ICP)として腰部クモ膜下腔圧, テント上圧として経眼窩的視交叉槽穿刺16)による脳底槽圧(無処理犬でsteady-state infusionを行った群)を測定した. また, epidural balloon inflation群およびカオリン注入犬では左側頭部より硬膜下バルーン法25)にてテント上圧を測定した. |
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ISSN: | 0470-8105 |