大後頭孔周辺arachnoid cystの1例
症例は32歳男性. 頭痛とふらつき歩行を主訴として入院. 神経学的には側方視時の注視方向眼振及びつぎ足歩行の軽度障害が認められた. CT, metrizamide myelography並びにVAGの所見より, 後頭蓋窩下部から第1頸椎まで占拠する嚢胞性病変を認めた. 手術及び組織診断学的検索でarachmid cystであることが確認された. 後頭蓋窩に発生するarachnoid cystのうち大後頭孔を越え脊椎管内にまで及ぶものは極めてまれである. こうした部位に存在する嚢胞性病変を認めた場合, arachnoid cystの可能性を念頭におく必要がある. また鑑別上の問題点について論じた...
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Published in | Neurologia medico-chirurgica Vol. 23; no. suppl; pp. 249 - 250 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経外科学会
1983
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0470-8105 |
Cover
Summary: | 症例は32歳男性. 頭痛とふらつき歩行を主訴として入院. 神経学的には側方視時の注視方向眼振及びつぎ足歩行の軽度障害が認められた. CT, metrizamide myelography並びにVAGの所見より, 後頭蓋窩下部から第1頸椎まで占拠する嚢胞性病変を認めた. 手術及び組織診断学的検索でarachmid cystであることが確認された. 後頭蓋窩に発生するarachnoid cystのうち大後頭孔を越え脊椎管内にまで及ぶものは極めてまれである. こうした部位に存在する嚢胞性病変を認めた場合, arachnoid cystの可能性を念頭におく必要がある. また鑑別上の問題点について論じた. |
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ISSN: | 0470-8105 |